下剤依存にならないために

下剤なしで便意を感じなくなってしまう人は『下剤依存症』と呼ばれています。長期間に渡って継続して下剤を使用し続けると、腸の働きが弱くなってしまい、自力での排便が出来なくなるのです。結果的にまた下剤を飲んで便意を起こすという方法を繰り返すことになってしまいます。また、下剤を乱用していると、体が下剤に対する耐性を持ってしまい、規定の量では効かなくなるため、服用量が増えてしまうという危険性もあるのです。

『下剤なしだと便意を感じにくくなった』というのは、下剤依存の初期症状です。直ちに食事内容と生活習慣の見直しを行いましょう。体の生理機能を回復させるために、1日3食規則正しく食事を摂るようにしてください。朝は、便意をもよおしやすい時間なので、朝食を食べて腸を刺激するようにしましょう。便を軟らかくするためにヨーグルトやバナナを食事に加えたり、パンにオリーブオイルをつけて食べたりするのがおすすめです。オリーブオイルは、便を軟らかくするだけでなく、腸内をスムーズに移動するための潤滑油にもなるので、大さじ1日2杯を目安に摂ると良いでしょう。

下剤なしで便意を全く感じなくなった人は、重度の下剤依存症です。この場合は自力での回復は難しいので、医師の診断を仰ぐことをおすすめします。下剤依存にならないために、便秘解消し、自力排便のための努力を行いましょう。